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作成日:2026/10/13
技能実習生の労災による会社の賠償責任

代表の中尾です。

3連休の初日に、こんな報道がありました。
『中国人技能実習生の女性がプレス機に手を挟まれ、左手人さし指を失った事故をめぐる訴訟で、千葉地裁(大寄久裁判長)は9月、雇用主の金属加工会社の安全配慮義務違反を認定し、約960万円の支払いを命じる判決を言い渡した。』(2026年10月11日朝日新聞Web記事より一部引用)
URL:https://www.asahi.com/articles/ASVB90Q3RVB9UDCB006M.html

これに続く文章によると、会社に責任が問われたのが以下の2点からだそうです。

・労災事故を防ぐための措置が不十分
・日本語が通じないこの女性のために中国語による安全衛生教育がされていなかったこと

特に2点目ですが、これと同じような理由で会社に多額の賠償責任が命じられた例があります。

『「男性が理解できる方法での安全教育がなされていなかった」などとして、約1030万円の賠償を命じた。判決によると、男性は2014年2月ごろから同社に雇用された。15年1月に工場でプレス機に指を挟まれ、後遺症を伴う重傷を負った。』(2024年7月31日朝日新聞Web記事より一部引用)

URL:https://www.asahi.com/articles/ASS703H4DS70PTIL00ZM.html

つまり、日本語の習得が進んでいないことを本人の責任として、すべてにおいて会社がそのことについて何らの手立ても打たないというのは、とりわけ命の危険のある安全衛生にかかわる部分については法的には許されないわけです。

技能実習生であれば、「技能実習日誌」を毎日つけることになっていますので、そこにどんな教育をしたのかを記載しておくことが重要です。ほかの在留資格で働く外国人についても、何らかの形で履歴を残しておくことが必須です。

そうはいっても母国語の教材なんて用意できないというご意見もあると思いますが、国としては以下のような教材を無料で提供しています
・職場のあんぜんサイト
・マンガでわかる働く人の安全と健康(教育用教材)
・未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル
・業種別の教材

このほか、まだまだ数は少ないですが、動画のものもあります。
弊所で使用しているものがありますので、お気軽にお問い合わせください。

これらの事例のように、労災が発生し、その原因が安全衛生法違反にあるということになれば、場合によっては向こう5年間、新たな外国人の受入れはできないという影響も出てきます。それなら日本人を採用すればいいということにもなかなかならないのが現状ですし、何より重大な労災が起きるような職場で働きたいと思う人はいないでしょう。

やることは決まっているわけですから、それらを素直に実行するということが、事業を守るうえで先ずは大切なことです。
そのために社労士が支援できることがたくさんあります。

私も長年、物流現場で働いてきた中で、労災に遭ったこともあります。
そうした経験から何らかのアドバイスができるものと思います。
是非ご活用ください。