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【社労士ブログ】視点で際立つ
作成日:2026/06/15
外国人の社員に定着してもらうためには?

代表の中尾です。
いつもお読みいただきありがとうございます。

良い人を採用したいし、長く働いてほしいというのはどの使用者も考えることですが、

こと外国人の場合はどうすればいいのでしょうか。

ついついやってしまいがちなのは、「〇国がダメなら△国で求人すればいい」といういわゆる”焼き畑農業”のようなことをしてしまうことです。為替のこともあり、安い給料でも高く見えるような国から採用したいという事情もあるでしょう。

その結果、中国→ベトナム→インドネシア・ミャンマーと中心的な国が変遷してきたわけですが、突然ミャンマーからの入国が途絶えたり、ベトナムの経済発展により入国者数が減少するなど、国籍が多様になるほどカントリーリスク等に左右される度合いも強くなってきました。

移民を研究する学問では、外国人が向かう先というのは、国ではなく「コミュニティがある場所」とのことです。

つまり、日本ではなく「日本の中にある〇〇人コミュニティがある場所」に向かうのです。

もちろん、お金も大事ですから、東京や大阪といった都市に偏ることもあります。
しかし、地方にまったく魅力が無いのかというと、そうでもありません。


たとえば、岡山県のある市民農園では、ベトナム人の方が自分でベトナム人がよく食べるレモングラスを栽培しています。
ベトナム食材店も増えましたが、自分で栽培できれば安上がりですし、栽培そのものが好きな人も多いでしょう。

他にも様々な地域でいろいろな国の方々が住むようになったので、一定程度、地域ごとに国別のコミュニティを形成しようとすればできる状況になってきたと思います。

コミュニティはほおっておいても形成されますが、そこに外国人を雇用している会社や事業主が積極的にかかわることで、その地域ならではのコミュニティを形成することもできます。

都会にもコミュニティが存在しますが、中には同国人を搾取したり不法就労させる目的のコミュニティもあるようです。
日本語ができなくともそうしたコミュニティの中で経済圏が出来上がり、様々なものが手に入るのは便利ですが、果たしてそれは日本で長く暮らしていくという意味では本当によいことなのか疑問です。地方で働いていた外国人がそうしたコミュニティに惹かれていくのはやむをえませんが、今後、在留審査は厳しくなる方向ですし、日本語要件も厳格になっていくでしょう。

こうしたコミュニティで仮に違法なことが行われる場合、そうしたことをしている外国人を雇用している使用者にも法的な責任が発生します。代表的なのが「不法就労助長罪」です。

仮に、不法就労助長罪になれば、今いる技能実習生や特定技能外国人の雇用も継続できなくなるという影響があります。
入管法に限らず法令を守らないような使用者には、こうした外国人を雇用する資格が無いというのが法律の理屈です。

「他でもやっているからいいでしょ」「これくらい大丈夫でしょ」というのは日本人の雇用でもよく言われることですが、どういうわけか外国人雇用では経験の少なさもあってかこうした感覚がさらに強まる傾向があるように思います。

仮に、日本人社員が30人いたとして、そのうちの一人が過労死つまり労災で死亡したとします。
その背景に労働安全衛生法違反があり、そのため使用者に罰金以上の刑が確定したとします。

日本人しかいない場合は、他の29人の雇用については別の話なので法的な影響はありませんが、仮に日本人以外に技能実習生(令和9年4月からは育成就労外国人)や特定技能外国人もいた場合、その技能実習生や特定技能外国人の雇用はストップさせられ、加えて新規の受入れも5年間できなくなります。

つまり、外国人を雇用するというのは法的な責任が一気に大きくなるということです。

先ずこのことをしっかりと理解しておかないと、事業の継続にまで影響を及ぼしかねないのです。

外国人を雇用することで、好影響もあります。
これまでの仕事の仕方やコミュニケーションを見直す良いきっかけになることが代表的でしょう。

一方で、労務管理もいっそう必要になりますので、特に最初の受入れ時には監理団体や登録支援機関だけでなく社労士など外部の専門家の支援もうけながら、継続的な受け入れサイクルが回せるようにしていくことが長い目で見るともっとも効果的です。