作成日:2026/03/09
労働契約は労働者の人格まで支配するものではない。
代表の中尾です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
懲戒処分である始末書を提出しなかったことが争われた過去の裁判例があります。
福知山信用金庫事件として検索すればいくつかヒットするものです。
このなかで印象的なのか、タイトルにあるように
労働契約は労働者の人格まで支配するものではない。
ということです。労働契約は、労働者が仕事をする義務を負い、使用者はそれに給料を払う義務を負うという双務契約です。それに付随して安全配慮義務や職務専念義務といったものもありますが、労働者の人格を使用者が支配できるものではありません。そうでなければ労働者と使用者が対等である前提が成り立ちません。始末書をたくさん書かせる会社が世の中には存在しますが、書かされる労働者にとってみれば、いくら懲戒とはいえ屈辱的な気持ちになることも事実です。もちろん、懲戒処分が必要な場面もありますので、就業規則のご依頼の際には必ず懲戒処分のこともきちっと作成します。しかし、実際に適用するにあたっては、あくまでも今後の改善を実現することが目的であることを踏まえて対応するようアドバイスさせていただきます。こういった難しい場面でこそ、原理原則に回帰して考えることが大切です。