代表の中尾です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
暑くなると相談が増えるのが、「匂い」の問題です。
法律上定められていませんが、いわゆる「スメハラ」と呼ばれるものです。
中には、冬に雇用した社員がこの季節になってから急に問題視されるということもあります。
香水なら就業規則である程度規制できますし、指摘もしやすいでしょう。
男性から女性への指摘はセクハラが心配かもしれませんが、この場合は個人的な嗜好ではなく周囲への配慮の問題なので、基本的にはセクハラのことを恐れる必要はありません。
身体的な原因の匂い(お風呂や着替えの頻度、ワキガなど)の場合が一番神経を使いますね。
「誰がそれを言うのか」ということで社内が揉めることもあります。
状況は個別で違うものの、一番大事なことは
「仕事ではなく匂いでその人の評価が決まってしまうことの不合理さ」を本人にわかってもらうことです。
いくら仕事ができる人であったとしても、不快な思いをしてまでその人と一緒に仕事をしたいと思う周りの人はいません。本人としても何も悪いことはしていない、まじめに仕事をしているだけなのに人から評価されないというのは今後の職業人生にとってマイナスでしかありません。
本人が傷つくことはある程度避けられませんが、目の前で鼻をつままれたり避けられたり無視されたりするより、現実を知ることで解決に向かう可能性があります。
また、指摘する人においても、個人的な感想ではなく周囲の共通の認識であり、やむを得ず話していることを伝えることが大事です。
「他人と協力して仕事をする」ということがどんなことなのか、非常に初歩的・常識的なことですが、スメハラに限らず何か問題があった際にはそこに立ち返って考えることで前向きな話に変えることができます。
本人が匂いの問題を自覚するようになり解決に向けて取り組むことになったとしても明日からすべてが解決するわけではないですが、「分かり合えた」という事実があれば、周囲の人たちももう少し我慢することも可能です。
法律で解決できない問題ほど、シンプルに現実をベースにしながら考えることがいちばんの解決方法だと思います。