代表の中尾です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
最近、
大企業において新卒一括採用の縮小を発表する例が徐々に出てきました。
特に富士通では2026年からは廃止する先駆的な取り組みをするようです。
先日発売された『月刊保険診療2025年4月号』に寄稿した記事に書きましたが、
富士通はいわゆる「ジョブ型人事」を推進したことで中途採用での人材確保に自信をのぞかせていましたので、
いよいよ必要な時に必要な人材を通年で採用する方向へ舵を切ることを決断したようです。
こうした動きはこれから堰を切ったように拡大していくでしょう。
一方で、
新卒一括採用が廃止されたら新卒者はどうなるのでしょうか?
大学を出た途端に「失業者」になってしまうのでしょうか。
実は欧米のような元々ジョブ型の国々では若者の失業率が高いことが知られています。
国によっては20%超なんてことは当たり前です。
日本もそうなるのでしょうか。
日本の現在の完全失業率は3パーセント未満です。
どんなに不景気でも二けたの数字にはいかないほど失業率の低い日本でしたので、
その点は何か手立てを政府が打ち出してくるでしょうが、
それを待つ余裕は中小企業にはないでしょう。
そこで、
大企業が新卒一括採用をやめるならば、
中小企業が行える余地が広がったという捉え方をするほうがいいと思います。
新卒者にとっても大学を出て失業者にならなくとも済みます。
もちろん、
「何もできない」というのが新卒者の特徴なので、
社内で一から人材育成していくという覚悟が必要です。
また、
若い方なので3年たてば転職する可能性も大きいことも覚悟しておく必要があります。
そうした面はあるとしても、
たとえばこれまで頑張って外国人や高年齢者を雇用してきたけども、
どうしても負担が大きいなどの事情を抱えていた中小企業にとっては、
今のうちに新卒者の採用ができる社内環境を整えるいい機会ではないでしょうか。
そのためには人事評価制度や賃金制度の再整備も行っていかなければならないと思います。
制度の全面的な検討・設計・導入までにはどうしても1年は見ていただいた方が無難です。
いきなりすべてを変えずとも構いません。
弊所であれば、
例えば賃金制度なら最短4か月で行うことも可能です。
今のうちに先手を打って人材獲得競争で一人勝ちできるような社内体制をつくっていきましょう。
【富士通、2026年度から新卒一括採用を廃止】
https://diamond.jp/articles/-/361285#:~:text=%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E9%80%9A%E3%81%AF2025%E5%B9%B43,%E8%A6%8B%E5%90%88%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%87%A6%E9%81%87%E3%82%92%E6%8F%90%E4%BE%9B%E3%80%82