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【ブログ】視点で際立つ
作成日:2025/02/03
新卒初任給UPで見えてきた、人事制度の方向性

代表の中尾です。
いつもお読みいただきありがとうございます。

最近よく言われる、大企業における新卒初任給の大幅UP。

それはそれでインパクトはありますが、

それはあくまでの「入口」での採用競争力の話であり、

実務的に最も重要なのは、

そうした高額で新卒採用した社員を入社後にどのように処遇していくのか?

という点です。

従来の我が国の一般的な賃金カーブは、

下図のようにだんだん上がってピークを迎えると上昇ストップもしくは漸減していくものでした。

賃金カーブ
【産業能率大学総合研究所ホームページ「賃金を切り口とした年功序列型人事制度の検証」から抜粋】


報道によると、

高額な処遇で採用された新卒者の賃金カーブは、

評価の高い社員はこれまでよりもスピーディに昇給させ、

評価の低い社員は今までよりも昇給が抑えられるというメリハリのあるものに変えていくようです。

これまでは、

どちらかというと賃金については予め設定された賃金カーブが先にあり、

たとえ若くして高い評価を得たり特殊な能力を発揮できていても、

賃金カーブが前提とする年齢や勤続年数とギャップがないような昇給しかされませんでした。

そのことによる不満に対しては賞与で優遇することで対応していました。

それが、

今後は評価が先にあり、

それに基づいて賃金カーブが個人ごとに作られていくような人事制度になっていくと考えられます。

また、

賞与についても一部の大企業で賞与の支給回数を減らし、

そこでできた原資を賃金に配分する動きもあるので、

優秀な人材の処遇は賃金で表現することにもなっていきそうです。

もちろん、

賞与支給額の決定のための評価についても、

今後はより評価の高低による差のつけ方はさらに厳しくなっていかざるを得ないでしょう。

以上述べたことは大企業におけるお話ですが、

中小企業には関係ないということではありません。

優秀な人材を惹きつけるための仕掛けの話なので、

仕掛けそのものは真似が可能です。

金額の真似は難しくとも、

人の心理は共通していますので、

報道で目にすることはうちには関係ないということにしてしまうのはもったいないと思います。

弊所で賃金設計をさせていただく際には、

こうしたお話をしながら、

お客様の実情に合った、

無理のない賃金制度を作るお手伝いをしています。

ぜひお気軽にお問い合わせください。