作成日:2024/07/11
事業承継で不幸になる??
先日、中小企業診断士を講師に招いた、事業承継についての勉強会に参加しました。
最近、ビジネス系のTV番組でもよく取り上げられる事業承継。
特によくみるのが、
「後継者さんが、苦労・苦闘の末、新たな事業展開への道を開いた!」
というパターンのお話です。
しかし、今回の勉強会で講師をしてくださった診断士さんは、
「実際は、事業承継で不幸になるケースが多い」
ということで、様々なケースを(守秘義務の範囲で)教えてくださいました。
特に耳が痛かったのは、
「専門家(士業)がアドバイスした通りに(公的な制度を活用して)やったのに、不幸になった」
という指摘でした。
診断士さんとしては、
「社長が本当に望んでいることを(法の範囲で)実現できないのなら、
それは単なる外注先に過ぎない。
みなさんが外注先になるのか、相談先になるのかは、そこで決まる」
ということを強調されていました。
なお、外注先というのは
「自分でできないしやりたくもないけど、やらなければいけないことを外注する先」
という意味でした。
ちょうど、
弊社も9月に事業承継についてセミナーに登壇することになっているところ、
こうしたリアルな話が聞けたことはとても良かったと思います。
と同時に、
「うちはお客様にとってどんな存在なんだろうか」
ということも頭によぎりました。
値上げラッシュが続いているので、
弊所がお客様から頂いている顧問料なども、
もしかするとお客様には負担に感じられているところもあるかもしれません。
もし弊所が「外注先」であるなら、
こうした状況では値下げなどのアクションが求められるかもしれません。
他方「相談先」であるなら、
よほどのことがない限り弊所のことを負担に感じることはないかもしれません。
「相談先」と思っていただけるには、
それなりに継続した期間、関係を続けることも必要なので、
一朝一夕では難しいものの、
それを目指して一つ一つのご相談やご依頼に向き合っていかなければならないと改めて気を引き締めたところです。
なお、
弊所では事業承継のため後継者となられる方と共に人事制度をつくる支援をさせていただいた実績があります。
後継者さんの未来の会社の姿を実現するためのビジョンや戦略はあるかと思いますが、
それらの受け皿となる組織や人事制度がなければ実現することはできません。
承継前の早いうちに、こうした環境整備の準備を進めていくことが重要です。
また、事業承継に詳しい税理士・中小企業診断士など他仕業の方を紹介することも可能です。
お気軽にご相談ください。