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【ブログ】視点で際立つ
作成日:2024/04/29
定年後再雇用者の賃金はいくらにすればいいか?

【朝日新聞】
定年後再雇用の賃金格差「会社に説明を」 都労委が日本IBMに命令


定年後に再雇用される社員を、「嘱託」や「シニア社員」として、定年前より低い賃金で65歳まで継続雇用する会社が多いと思います。

そこで、雇用保険から「高年齢者雇用継続給付」という制度が、下がった賃金を補填するためにもうけられています。

ざっくりいうと、受給対象者は定年前の賃金と比較して75%未満となった方であり、給付は最大15%なので、定年後再雇用後の賃金を定年前の60%に設定する・・という流れが一般的かと思います。

つまり、実質上、定年後再雇用後は、定年前の75%を保証するような枠組みで実行されているような状況です。
(なお、この給付は2025年4月1日より最大10%に引き下げられます。)


さて、冒頭のニュースについてですが、このケースでは正社員の2割程度の賃金での雇用となることについて、会社側がきちんとした説明をしなかったことについて、都労委(東京都労働委員会)が、労働組合のために救済命令を発出したとのことです。

馴染みの無い方のために少し説明すると、「労働委員会」とは各都道府県に置かれた機関であり、労働組合と使用者との間の紛争解決支援や不当労働行為(例:団体交渉拒否など)に対する救済命令を出す権限をもっています。

この救済命令により、会社(日本IBM)はより具体的な説明をするように都労委から命令されました。

正社員の2割程度というのは、高年齢雇用継続給付が最大15%あっても正社員の35%程度というたいへん低い水準での賃金です。
もちろん、きちんとした事情があるならば適法ということにもなりえますが、一から同社に60歳以降に就職した場合ならともかく、定年前から同社に勤務していた方に対する処遇とする説明として、曖昧な内容に留まるのはいかがなものか、ということで命令が発出されたのでしょう。

年金の受給開始年齢が70歳になるのではないかという声が聞かれることがあったり、国家公務員の定年が令和13年には65歳となることからするれば、いずれ、企業にも定年年齢の引き上げや定年後の継続雇用についてさらに規制が課されることが予想されます。

そうなると、一人の社員にかける長期的な人件費が増大することになり、それに対してどのように対処していくのかということを考えなければならない時期はすでに来ていると考えるべきでしょう。

弊所は、賃金制度の設計や見直し、運用後のフォローを得意としています。

設計や見直しにはどうしてもある程度の時間を掛けなければなりません。
今のうちから、少しずつでも取り組むことをお勧めします。

ぜひお気軽にご相談ください。