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【ブログ】視点で際立つ
作成日:2024/03/27
徹底的にパクる

仕事において、TTP(徹底的にパクる)が重要とよく言われます。
有能な人のようになるには、その人の日ごろの行いを徹底的に真似するのが近道ということですね。


人事労務において、とても先進的な取り組みをされている会社があります。
賃金の仕組みを、昨今の「ジョブ型」や「人的資本経営」の観点から新たな制度へと改変する動きが活発です。

最近話題になりやすいのは、新卒者に高額の初任給を支給する会社のニュースです。

日本一のファッション企業になるために TOKYO BASE初任給40万円の狙い
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7a2195f31348ef90cd4a59b03c55de7855547fa

40万円のうち、17万円強が80時間分の固定残業代とのことで、法的な観点からはリスクを指摘されているものの、人材獲得競争が激化する中、話題性や検索上位を獲得するための施策としては一定の効果を発揮しているようです。

人材獲得競争に勝つために、自社も真似するべきでしょうか?

記事では基本給や諸手当の内訳まで公開されているので、TTP(徹底的にパクる)はできそうです。
金額までは真似できなくとも、仕組みそのものは真似できそうです。

社労士の視点で言えば、記事には書かれていない、いくつかの前提条件を満たせるなら、TTPは良いと思います。
この記事の会社が、そうした前提条件を踏まえて実行するのか、あるいは単に他社に負けじとしているのか不明ですが、一つだけ確かなのは、求人広告に記載する賃金と、入社する社員にそれをそのまま適用するのかどうかは別の話ということです。

あくまでも、初任給40万円は広告効果を狙っての条件提示とし、面接など選考を重ねる中で双方が最終的に合意した内容が40万円より少なくなったとしても、OKです。✱法律や就業規則違反でない範囲で

賃金は一度上げれば下げるのは難しい性格のものですが、それは入社後の事であって、入社前〜入社後までの過程においては柔軟に考えることもできます。そうした戦略的な思考をもって、賃金を「人材」という不可欠な経営資源の獲得のために利用することは、TTPする価値があることと考えます。